作品紹介

RX78-GP01 ZEPHYLANTHES

「コンセプト」
このキットはバンダイが送るマスターグレードシリーズの最高の傑作(当時)として、販売されました。しかし、このキットは後に発売されたフルバーニアンへの換装を意識していたために、陸戦型というボリュームからはやや貧弱なイメージを受けました。しかし、外観以外のギミックや可動のクリアランスという意味では最高の出来となり、この技術の蓄積が後のガンダムマーク2へ発展していったことは間違いありません。

「イメージと瞑想の時間」
仮組みしたキットを眺めつつ、どのように改造していくか決めます。コンセプトの部分でも触れたように、このキットはフルバーニアンを意識していたためにややボリューム不足な感じがします。また、当時のOVA版の作画イメージに近づけるためにも、各部をボリュームアップするのは必須と思われます。しかし、ボリュームアップするにしてもただOVAのイメージ通りの物を作ったのでは折角のマスターグレードが台無しになってしまうので、マスターグレードの持ち味を生かしつつ、よりマッシブにする方向で作業を進めていきます。

「人形は顔が命」
やはり、キャラ物を作る上で大事なのが顔です。ここがまずいと、いくらそのほかを良くしても効果は半減してしまいます。従って、ここの制作は細心の注意を払いながらも、少し大胆にいじっています。具体的にはひさしの部分を先端でやや延長して、真横から見たときに緩やかなアールがかかるようにします。と、同時にマスク部分も0.5mm下方に移動し、目の部分はデザインナイフで削り、細目にしています。それと、ダクトの横についている長方形のモールドは削り取ってしまっています。また、アンテナの部分はシンチュウ線とシンチュウパイプで作り直しています。

「やっぱり気になる括れ」
まず、全体にヤスリ掛けをして、面と面のつながりを柔らかくしておきます。これは、胴体だけでなく全体に言えることですが、これをやっておくとマスターグレードのやや角張ったイメージを取り除くことが出来ます。ただ、やりすぎには気を付けましょう。次にコクピットハッチは開閉をオミットして長細いイメージを取り払うためにも、左右にポリパテを盛ってボリュームアップします。左右の赤い部分はパーツの上下にポリパテを盛って中心にいくにつれて、括れるように形を出していきます。やっぱり、人間もロボットも括れは大事です。

「二の腕は太く」
腕の部分については二の腕のボリュームアップを中心に各面のイメージを平らにしないために、うっすらとポリパテを盛っています。この面倒ではあるけれど小さな積み重ねが完成したときに大きな効果を生みます。それと、肩アーマーの上部についているバーニアのモールドはいかにもおもちゃっぽいので、市販のバーニアパーツを使ってらしくしています。

「足のお手入れ」
まず、絶対にやっておいた方がいいのは腿のボリュームアップです。これをするだけでもこのキットは2倍はかっこよくなります。膝のショックアブソーバー・ふくらはぎ・足の甲はポリパテを盛ってボリュームアップします。それと、どうしても気になったので、腿の付け根の部分にMAXプラスパイプを使って動力パイプ状の飾りを付けました。足の付け根のカバーは最後まで悩みましたが結局、ポリパテで裏を埋めて接続をスプリングパイプにしました。

「ランドセル」
この部分はコア・ファイターのカバーになる部分で、そのイメージが強すぎたので、OVA版のイメージに近づけるために下半分を切り取ってコア・ファイターに接着しました。しかし、接着しなくても、すり合わせをしっかりすれば、コア・ファイターの脱着もできます。

「その他」
ビームライフルは基本的に大きくいじってはいませんが、グリップの部分やそのほかの箇所を市販のパーツを使用してディティールアップしています。シールドは下の部分の縁をヤスリでエッジを落とし、柔らかくしています。また、パイプ状の物は切りとばしてプラパイプなどで作り直しました。

「塗装&ウェザリング」
塗装はMAX塗りです。その後、エナメル塗料で墨入れをして、パステルを使用してウォッシングとウェザリングをしました。デカールはインレタのみを使用し、あまり多くは使用していません。と、いうのもウェザリングをした時点で、この機体は何度かの戦闘を経験しパイロットも未熟なために所々塗装も、マーキングも欠けている。という、設定をしたからです。やはり、GP01はピカピカの新品よりも、多少泥まみれになっていた方が似合っているように思えたので、このような感じに仕上げました。

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